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ぴこさんの小説家からの贈り物
小説好きによる、小説家のための、小説紹介ブログ

プロフィール

ぴこさん

Author:ぴこさん
IT企業に勤める傍ら、もくもくと小説を読んでおります。

心が温まったり、せつなくなったり、
いとおしくなったり。

そんな心の中に春夏秋冬をくれる、
小説を一冊でも多くご紹介できれば
なぁ。と思っています。



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【 恋愛小説 】100回号泣してしまう小説

中村航 著 『100回泣くこと』
100回泣くこと』 著者:中村航 (小学館文庫)


恋愛小説って本当にいろいろありますね~。


いままでもいろいろと読んできましたが、
中村航さんの恋愛小説は読んでいて

「恋は落ちるものじゃなくて、自然の流れにのっていくこと」

なのかなと感じます。


二人が恋人の関係になる瞬間が
安っぽくまとめてしまうと「運命」のようで、
二人の心が繋がることになんの違和感もないし、力みもないし
静かに幸せがあふれてくるような感じなのです。


なので、私は中村航さんの小説の中では
二人が付き合う瞬間が一番好きです。


あの瞬間に来るまでの流れや
そのあとのすこし温かな日常が「恋のほのかさ」をいつも心にともしてくれます。


小説の内容自体は、すこし悲しいお話なので
本当に何回も何回も泣いてしまうのですが、
心の中に温かさを灯してくれる小説です。


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★読み進め安さ               ☆☆☆☆☆
★男性へのオススメ度           ☆☆☆☆
★女性へのオススメ度           ☆☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・青春真っ只中!ハイスクールスチューデント(高校生)のみなさま
  ・運命の恋愛を感じたい方々
  ・100回泣きたい方

100回泣くこと』 著者:中村航 (小学館文庫)
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内容紹介
10万部突破のロングセラー、待望の文庫化

交際3年、求婚済み、歳の差なし。ここが世界の頂点だと思っていた。こんな生活がずっと続くんだと思っていた――。精緻にしてキュート、清冽で伸びやか。野間文芸新人賞作家が放つ、深い喪失を描いた物語。

内容(「BOOK」データベースより)
実家で飼っていた愛犬・ブックが死にそうだ、という連絡を受けた僕は、彼女から「バイクで帰ってあげなよ」といわれる。ブックは、僕の2ストのバイクが吐き出すエンジン音が何より大好きだった。四年近く乗っていなかったバイク。彼女と一緒にキャブレターを分解し、そこで、僕は彼女に「結婚しよう」と告げる。彼女は、一年間(結婚の)練習をしよう、といってくれた。愛犬も一命を取り留めた。ブックの回復→バイク修理→プロポーズ。幸せの連続線はどこまでも続くんだ、と思っていた。ずっとずっと続くんだと思っていた―。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中村 航
1969年岐阜県生まれ。02年、「リレキショ」で「文藝賞」を受賞しデビュー。「夏休み」が芥川賞候補に。「ぐるぐるまわるすべり台」で「野間文芸新人賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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【 ヒューマン小説 】                                                 カツアゲしにきたチンピラをぶっ飛ばした気分になれる小説

石田衣良 著 『灰色のピーターパン(池袋ウエストゲートパーク6)』
灰色のピーターパン池袋ウエストゲートパーク〈6〉』 著者;石田衣良


わたくしぴこは、


かわいいものにめっぽい弱い特性があります。


そんなわたくし、ある日書店を歩いていて


出会ってしまいました。


ピーターパンに。


そりゃもうレジにでピっていって買っちゃいますよね。


で、はじめて読みました。IWGP(池袋ウエストゲートパーク)


読み進めていて思い出しましたね~。


昔カツアゲされたときのこと(涙)


人生に二度カツアゲされたことがあるのですが、


一度目は、しぶっているとアネゴ風の人に助けられ、

二度目は、本当にお金がなくって、お札がありません!って言って財布をみせたら
普通に返してもらえました。(カツアゲ君どんまい!)


無事だったらものの、でもなんというかやるせなさみたいなのがのこりますよね。
あれは。


いや~ぶっとばした~い!ってほどではないんですけど、
こらしめてやりた~いって思っちゃうわけです。

そんなのいいことじゃないよ~!って10代の若さで思ったりして。


この小説は、そんなやるせなさを痛快にこらしめてくれます。


ものすごい憤りがあったり、ものすごいド悪があるわけではないのですが、
わたくしが感じたような、小さな規模の憤りをふっとばしてくれるわけです。


読み終わった後は、けっこうすっきりして、良い眠りにつくことができました。
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★読み進め安さ               ☆☆☆☆☆
★男性へのオススメ度           ☆☆☆☆
★女性へのオススメ度           ☆☆☆☆
☆現代社会を生きる大人のみなさまへ  ☆☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・人生の中で1回でもカツアゲを経験したことのある方
  ・池袋在住の高校生の方々
  ・ストレスを抱えて、コンビニで「ギャバ」というチョコレートを食べたことのある方

灰色のピーターパン池袋ウエストゲートパーク〈6〉』 著者;石田衣良
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<以下アマゾンより引用>
内容(「BOOK」データベースより)
池袋は安全で清潔なネバーランドってわけじゃない。盗撮画像を売りさばく小学5年生が、マコトにSOSを発してきた。“まだ人を殺してない人殺し”マッドドッグ相手にマコトの打つ手は?街のトラブルシューターの面目躍如たる表題作など4篇を収録したIWGPシリーズ第6弾。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
石田 衣良
1960年、東京生まれ。成蹊大学経学部卒業。広告制作会社を経てフリーランスのコピーライターに。97年、「池袋ウエストゲートパーク」で第36回オール讀物推理小説新人賞を受賞。受賞作に続篇3篇を加えた『池袋ウエストゲートパーク』(文春文庫)でデビュー。03年、『4TEEN』(新潮文庫)で第129回直木賞を受賞。ジャンルを横断し、精力的な創作活動を展開している。近著に『眠れぬ真珠』(新潮社/第13回島清恋愛文学賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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【 ヒューマン小説 】                                                    帰りたくても二度と帰れない。素晴らしい時間を思い出させてくれる小説

伊坂幸太郎 著 『砂漠』
砂漠』 著者:伊坂幸太郎 (Jノベル・コレクション)


何度も思ったことがあります。


大学時代のあの頃に戻りたい。


それは、いま思い返すと


どうしようもなく胸を締め付けられて、でもそれでいて
胸の中を温かなものでいっぱいにしてくれる記憶。


素晴らしい親友との出会い。


泣き、笑い、怒り、悲しみ、喜び。


たくさんの素晴らしいものが4年間という短い時間におさまりきらないくらい
ありました。


あのときの若さと突っ走りやすさと脳みそのなさゆえに生まれた
泣きたくなる様な輝かしい時間。


一度しかないからこその輝く時間を


思い出させてくれる。


そんな小説です。


ワタクシ


大好きです。


この小説も。


大学時代も。




そしてそのときに出会った大切な人たちも。

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★読み進め安さ       ☆☆☆☆☆
★男性へのオススメ度   ☆☆☆☆☆
★女性へのオススメ度   ☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・高校3年生でもう受験に受かった方
  ・大学一年生で「大学ってつまんないな~」と思った方
  ・定年退職をした、お父さん、お母さん。

砂漠』 著者:伊坂幸太郎 (Jノベル・コレクション)
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<以下アマゾンより引用>
内容紹介
入学、一人暮らし、新しい友人、麻雀、合コン……。学生生活を楽しむ五人の大学生が、社会という“砂漠”に囲まれた“オアシス”で、超能力に遭遇し、不穏な犯罪者に翻弄され、まばたきする間に過ぎゆく日々を送っていく──。進化し続ける人気作家が生み出した、青春小説の新たなスタンダード!

内容(「BOOK」データベースより)
入学、一人暮らし、新しい友人、麻雀、合コン…。学生生活を楽しむ五人の大学生が、社会という“砂漠”に囲まれた“オアシス”で超能力に遭遇し、不穏な犯罪者に翻弄され、まばたきする間に過ぎゆく日々を送っていく―。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊坂 幸太郎
1971年千葉県生まれ。95年東北大学法学部卒業。2000年『オーデュポンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビュー。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞、「死神の精度」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。08年には『ゴールデンスランバー』で本屋大賞山本周五郎をダブル受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)





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【 ホラー小説 】永遠に引き摺りこまれる絶望感ある小説

安倍公房 著 『砂の女』
砂の女』 著者:安倍公房 (新潮文庫)


不条理にふりかかった運命。


そこから這い出るために死力を尽くす男。


だんだんと追い詰められていく感覚


さらさらとした砂が迫りくる恐怖


這いでも這いでも出られない。


もう、どうしていいかわからない。


ただ、運命を受け入れるしかないのか。


その中でも砂はただ湿って重くのしかかる。


背中に


肩に


頭に


降りかかってくる。


ただただ、重く降りかかってくる。


読んでいるときに私にも砂が積もってくるようでした。

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★読み進め安さ       ☆☆☆
★男性へのオススメ度   ☆☆☆
★女性へのオススメ度   ☆☆☆
☆大人の人へのオススメ度☆☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・30歳以上で私はもう大人!と思う方
  ・自分はあまり執念深くないな~と思う方
  ・部長に不条理なことを言われた新人1年目

砂の女』 著者:安倍公房 (新潮文庫)
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【 短編小説集 】ドキュン、ハラハラ、ひょえ~。全部入った小説

    乙一 著 『さみしさの周波数』
さみしさの周波数』 著者:乙一 (角川スニーカー文庫)


今回は初短編集です。


いや~、実のところ短編集というのはあまり読んでいない部類でした。


でも何冊か読むにつれ、あ、意外といいなぁ~と思うことが多くなってきたのです。


その理由1

忙しくてもちょこちょこ読める。


その理由2

一冊の中にいろんな楽しさがある。

というところですかね。


もちろん、あたりはずれも大きい気はするのですが、
その著者独特のチョイスがあって、結構たのしくよめてます。


そして、この短編小説。


これはたまりません!


まるで良いカフェごはんのお楽しみプレートみたいに
一つ一つの味わいが豊かなのです。


私が大好きなのは「未来予報 ~あした、晴れれば良い」ですね。


もう~ダメです。これは。

む~ん、キュ~ンとしてしまいます。

一章目なので立ち読みでもぜひ!
(そして今回もぜひ あとがきがおもしろい!)

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★読み進め安さ      ☆☆☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・高校生で、いま青春まっさかり!という方
  ・芸能人と突然あえたらな~と思ったことのある方
  ・入院している友人がいらっしゃる方

さみしさの周波数』 著者:乙一 (角川スニーカー文庫)
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<以下アマゾンより引用>
出版社/著者からの内容紹介
決して恋ではない。この想いは、なに?

「おまえら、いつか結婚するぜ」――未来を「予報」されてしまった僕と彼女は、それきり視線を合わせられなくなった。そして数年後、再会した僕らは?胸にしみる乙一流ファンタジー!

内容(「BOOK」データベースより)
「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…“未来予報”。ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう“手を握る泥棒の物語”。他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
乙一
1978年、福岡生まれ。17歳の時に『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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【 ハードボイルド小説 】どこまでも続く男同士の勝負に熱くさせられる小説

   水原秀策 著 『サウスポー・キラー』
サウスポー・キラー』 著者;水原秀策 (宝島社文庫)


はじめにお断りしておきます。

この小説は「第3回このミステリーはすごい!」に選ばれた
ミステリー小説です。


でも


ぴこはこの小説は何度読み返してもやっぱり

ハードボイルド小説」だと思うのです。


それはね~


もちろん犯人がだれだー!

みたいなことも思うのですが、それよりもなによりも


この 男が何かに食い下がる 力強さ。


それをことごとくつぶしにかかる男の力。


そしてその中で出会う美しい女性。


この3本が揃っていてハードボイルド小説といわないでいられるか!


いやいられない!(反語)


ということで、この小説はハードボイルド小説にします!


しかしなんでハードボイルド小説にでてくる女の人は
しっかりとしたプライドを持った人が多いのでしょうか。


む~。


とにもかくにも、男の人も女の人も読んでためになる小説な気がします。

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★読み進め安さ      ☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・30過ぎても草野球チームで良い汗をかいているおじさま方
  ・野球の八百長疑惑について熱心に研究している方
  ・女優を目指してがんばっている女性の方

サウスポー・キラー』 著者;水原秀策 (宝島社文庫)
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<以下アマゾンより引用>
内容(「BOOK」データベースより)
人気球団オリオールズの投手・沢村。ある日、沢村の「暴力団との癒着」と「八百長試合」を指摘した告発文書が球団とマスコミに送りつけられ、身に覚えがないにもかかわらず、沢村は自宅謹慎処分を受けてしまう。自身の潔白を証明するため、告発文書の調査を開始する沢村。やがて彼がたどり着いたのは周到に計画された恐ろしい陰謀だった!第3回『このミス』大賞を受賞した正統派ハードボイルド。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
水原 秀策
1966年、鹿児島県生まれ。早稲田大学法学部卒業。不動産会社勤務、衆議院議員秘書(公設第二)などを経て、第3回『このミステリーがすごい!』大賞受賞、『サウスポー・キラー』にて2005年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)





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【 SF小説 】                                                    読み終わったときに何もなくなってしまう崩壊感を感じる小説

古川日出男 著 『サウンドトラック(上・下)』
サウンドトラック〈上〉』 著者:古川 日出男 (集英社文庫)
サウンドトラック〈下〉』 著者:古川日出男 (集英社文庫)


日常すごしていて、体中で走り出したくなるような感覚になったとき、

ワタクシぴこは、とりあえずライブにいきます。


大音量のサウンド、かきならすギター、
心臓を揺らすドラム、脳から体へ一直線で落ちてくるボーカルの声


そんな非日常で心の中をふっとばして、
また平和な日常に戻ってくるのです。


このサウンドトラックは、ある種そんなライブに似ているのかなと思います。


崩壊と破壊と創造と。


よくテーマになりそうなところですが、
登場してくる若者の少々情緒的なところもあいまって
おもしろい作りになっている気がします。


ん~、でもこれは賛否両論ですね。
(たまには辛口!)


本当に読み終わった後に、いろいろ霧散して
何ものこんなかったです!


たまにはこんなのもいいのではないかなと思います。
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★読み進め安さ      ☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  今回は一つだけ!

  ・忘年会でも今年を忘れることができなかったそこのあなた。

サウンドトラック〈上〉』 著者:古川 日出男 (集英社文庫)
サウンドトラック〈下〉』 著者:古川日出男 (集英社文庫)
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<以下アマゾンより引用>
出版社/著者からの内容紹介
2009年、東京崩壊。
2009年の東京はヒートアイランド現象が加速し、熱帯と化していた。伝染病、異常気象、外国人弾圧運動…。末期的な状況をサバイブする青年と女子高生たちの姿を描く新世代の青春小説。(解説・柴田元幸)

内容(「BOOK」データベースより)
東京は異常な街に変貌していた。ヒートアイランド現象によって熱帯と化し、スコールが降りそそぐ。外国人が急増し、彼らに対する排斥運動も激化していた。そんな街に戻ってきた青年トウタと中学生ヒツジコ。ふたりは幼いころ海難事故に遭い、漂着した無人島の過酷な環境を生き延びてきたのだった。激変した東京で、ふたりが出会ったものとは―。疾走する言葉で紡がれる、新世代の青春小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
古川 日出男
1966年福島県生まれ。1998年に『13』でデビューする。2002年『アラビアの夜の種族』で日本推理作家協会賞日本SF大賞をダブル受賞。2006年に『LOVE』で三島由紀夫賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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【 SF小説 】リアリティに満ち溢れた小説                                         副題:うっかりしてると現実と錯覚しちゃうよ!

村上 龍 著 『半島をでよ(上・下)』
半島を出よ〈上〉』 著者:村上龍 (幻冬舎文庫)
半島を出よ〈下〉』 著者:村上龍 (幻冬舎文庫)

北朝鮮と日本。


核問題もそうですが、やはり拉致問題が社会に大きなインパクトを
与えてから、きってもきれない関係になりました。


北朝鮮の一挙手一投足を日本が見つめ、
見つめられる北朝鮮はそれを翻弄する。

そんな関係になってるように思います。



(なんか今日ぴこまじめだ!)


この小説「半島をでよ」は、まさにその北朝鮮との関係の中で
リアルに起こるんじゃないかと思わしてくれるようなストーリー展開です。

そもそも特殊部隊のコマンドとかがでてくるので、
バリバリのバトルのところもあるのですが、
北朝鮮の部隊のプロ感、そして制圧下におかれた民衆の心理が
まるで本当にあったことをあとでドキュメンタリーしたかのような
臨場感で迫ってきます。


さすが。
いや、これは本当にさすが!という逸品です。
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★読み進め安さ      ☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・北朝鮮がテポドンを発射した!と聞くと過剰に反応してしまう方
  ・心理学を専攻されている方
  ・金正男は、実はまだディズニーランドにいきたがっていると思う方

半島を出よ〈上〉』 著者:村上龍 (幻冬舎文庫)
半島を出よ〈下〉』 著者:村上龍 (幻冬舎文庫)
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<以下アマゾンより引用>
二〇一一年春、九人の北朝鮮の武装コマンドが、開幕ゲーム中の福岡ドームを占拠した。さらに二時間後に、約五百名の特殊部隊が来襲し、市中心部を制圧。彼らは北朝鮮の「反乱軍」を名乗った。慌てる日本政府を尻目に、福岡に潜伏する若者たちが動き出す。国際的孤立を深める日本に起こった奇蹟!話題をさらったベストセラー、ついに文庫化。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
村上 龍
1952年長崎県生まれ。76年「限りなく透明に近いブルー」で第七五回芥川賞受賞。「コインロッカー・ベイビーズ」で野間文芸新人賞、「村上龍映画小説集」で平林たい子賞を受賞。『トパーズ』『KYOKO』で映画監督も務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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【 ヒューマン小説 】大家族は日本の宝なのです!と思う小説

小路 幸也 著 『東京バンドワゴン』
東京バンドワゴン』 著者:小路 幸也 (集英社文庫)


はい、みなさん~いいですか~。


まず、この小説をお読みになるまえに、
温かいお茶とおせんべいを用意して、縁側があれば、縁側に。

縁側がなければベランダに。

ベランダがなければ・・・


じゃあトイレに(笑)


とまぁ落ち着くところへおいきください。


そこでまず1ページペラっとめくっていただければ、
そこからもうすでに大家族の世界が広がっています。


おじいちゃんがいて、おばあちゃんがいて、父親がいて
孫もいて、ひ孫もいて、お嫁さんたちもいて、
ワイワイワイワイ。ワイワイワイ。


何かあったら、みんなが集まる。


ワイワイワイワイ。


思わず涙がぽろりとでるほどの、
日常の幸せがそこにあります。


家族って本当にいいよね。


大好きなひとたちとゴハンを一緒にたべられるだけでも
実はすごく心が温まるんですよね。


家族って本当にこの名前の通り
人生という道をいくワゴンみたいなものなんだと思いました。


ここにでてくる家族も、もちろん私の家族も本当に大好きです。
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★読み進め安さ      ☆☆☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・最近結婚しましたよ! という方
  ・親兄弟と最近離れ離れに暮らしている方
  ・これからカフェを開きます!という方

東京バンドワゴン』 著者:小路 幸也 (集英社文庫)
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<以下アマゾンより引用>
出版社 / 著者からの内容紹介
明るく、楽しく、懐かしく。平成下町大家族小説
東京下町で古書店を営む堀田さん家は、今は珍しき8人の大家族。それも各自各様の超個性派ばかり。ご近所の不思議な人々が加わり、日々事件が巻き起こる。今日は一体何が始まる? (解説/百々典孝)

内容(「BOOK」データベースより)
東京、下町の古本屋「東京バンドワゴン」。この老舗を営む堀田家は今は珍しき8人の大家族。60歳にして金髪、伝説のロッカー我南人。画家で未婚の母、藍子。年中違う女性が家に押しかける美男子、青。さらにご近所の日本大好きイギリス人、何かワケありの小学生までひと癖もふた癖もある面々が一つ屋根の下、泣いて笑って朝から晩まで大騒ぎ。日本中が待っていた歴史的ホームドラマの決定版、ここに誕生。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
小路 幸也
北海道生まれ。広告制作会社退社後、執筆活動へ。『空を見あげる古い歌を口ずさむ』で第29回メフィスト賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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【 ハードボイルド小説 】                                                        男は黙って背中で語るもんだぜ の小説

    北方謙三 著 『遠く空は晴れても』
遠く空は晴れても』 著者:北方謙三 (角川文庫―約束の街)


最近やたらと、口の多い男が多い。
(ぴこ談)


なんつって。


すみません、評論家ぶってみました。


まぁ、にぎやかで明るい男の子が多くなると、
世界が明るくなるからいいんじゃないかと思います。



が、しかし!



やっぱり男には背中で語ってほしいもの。



何をって?



野暮な質問するんじゃねー!

背中で感じろや。。。



みたいなね(笑)

すみません、やけにテンションが上がってしまいました。

平常心平常心。


ということで、北方謙三さんの小説をはじめて読んだのですが、
私の目線から見るととにかくかっこいい!

ハードボイルドってこういうもんかえ~。
って思いました。


美学っていうんでしょうか。

女性に向けるその態度に、
本当に男らしい愛情を感じました。


ただただ、黙って読んでみてください。
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★読み進め安さ      ☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・ついついしゃべりすぎてしまう男性の方
  ・男性をついつい調子に乗らせてしまう女性の方
  ・書店で「ちょいモテ」にひかれてうっかりレオンに手を伸ばした30歳以上の方

遠く空は晴れても』 著者:北方謙三 (角川文庫―約束の街)
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<以下アマゾンより引用>
出版社/著者からの内容紹介
酒瓶に懺悔する男の哀しみ。街の底に流れる女の優しさ。虚飾の光で彩られたリゾートタウン。果てなき利権抗争。渇いた絆。男は埃だらけの魂に全てを賭けた。孤峰のハードボイルド!(小梛治宣)

内容(「BOOK」データベースより)
夏の海が吼えていた。灼けつくような陽をあびて、私は教会の葬礼に参列した。不意に、渇いた視線が突き刺さる。危険な匂いが漂う男、川辺との出会いだった…。やがて、川辺は芳林会の内部抗争を惹き起こす。だが、奴の標的は別の何かだ。トラブルしか縁がないために「ソルティ」と呼ばれる私は、この街の利権抗争に深く踏み込んでいく―。酒瓶(ボトル)に懴悔する男の哀しみ。街の底に流れる女の優しさ。虚飾の光で彩られたリゾートタウンで、ハードボイルドの系譜を塗りかえる弧峰の大長編小説の幕があく。


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【 恋愛小説 】                                                魂を焦がすほどの恋ってこういうものじゃないかなと思った小説

   島本理生 著 『ナラタージュ』
ナラタージュ』 著者:島本理生 (角川文庫)


一度だけでも燃えるような恋がしてみたい。


日本のどこかで1日に何回かは言われてそうな言葉。


でも、本当に燃えるような恋して、それが叶わない恋だったなら
私たちはどうなってしまうんでしょうか。


次の恋、

いや

次の日へと歩んでいくことができるのでしょうか。


わたしは、そこまでの恋をしたことがなかったので、わかりませんが
この小説を読んだら、軽く燃えるような恋がしたいな~とは言えなくなりました。


それほどまでに、この恋は燃えていて、
それゆえに魂まで焦がれてしまうんじゃないかと思います。
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★読み進め安さ      ☆☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・恋多き女性の方
  ・青春を取り戻したいな、と思われたことのある方
  ・いままでフラれたことなんてありませ~んというラッキーな方

ナラタージュ』 著者:島本理生 (角川文庫)
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<以下アマゾンより引用>
出版社 / 著者からの内容紹介
ずっと想い続けていたひとと交わした熱い瞳、もう、この恋から逃れることはできない--早熟の天才、少女時代の最後を傾けつくした、絶唱というべき恋愛文学。

内容(「BOOK」データベースより)
お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務がある―大学二年の春、母校の演劇部顧問で、思いを寄せていた葉山先生から電話がかかってきた。泉はときめきと同時に、卒業前のある出来事を思い出す。後輩たちの舞台に客演を頼まれた彼女は、先生への思いを再認識する。そして彼の中にも、消せない炎がまぎれもなくあることを知った泉は―。早熟の天才少女小説家、若き日の絶唱ともいえる恋愛文学。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
島本 理生
1983年東京都生まれ。2003年高校在学中に『リトル・バイ・リトル』が芥川賞候補となり、同年野間文芸新人賞を史上最年少で受賞。05年『ナラタージュ』が各界の絶賛を受け、23万部を超えるベストセラーとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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【 ヒューマン小説 】                                            毅然とした日本女性の姿にどうしようもなく惹かれる小説

さだまさし 著 『眉山』
眉山 』 著者:さだまさし(幻冬舎文庫)

日本の女性は美しい。

資生堂のツバキのようなコメントですが、
この小説からはそのことが心に染み渡りました。


見た目とか外見的なところだけでなく、
その生き方、恋の貫き方、自分の芯をもった、その背筋の伸びた姿に
本当の美しさを垣間見た気がします。


この小説では本当にそのことが一番鮮明に心に届いたのですが、
それだけでなく、心のきれいさとともに、情景の美しさが目に
浮んだ小説でした。


女性の方一度は読んでみてください。
とても美しく、素敵な女性が小説の中に立っています。
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★読み進め安さ      ☆☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆☆(おまけ1プラス!)

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・女性の方(今回はもう全員です!ぜひ!)
  ・小料理屋の女将になってみたいなぁと思ったことのある方
  ・猫背で猫背でどうしようもないよ~ という方

眉山 』 著者:さだまさし(幻冬舎文庫)
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<以下アマゾンより引用>
内容(「BOOK」データベースより)
東京で働く咲子は、故郷の徳島で一人暮らす母が末期癌で数ヶ月の命と告知される。徳島に滞在し、母を看取ろうと決心した矢先、咲子は母が自分に黙って「献体」を申し込んでいたことを知る。それはなぜなのか?やがて咲子は、まだ会ったことのない父の存在と、母の想いに辿り着く―。毅然と生きてきた女性の切なく苦しい愛が胸をうつ長篇小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
さだ まさし
1952年長崎市生まれ。國學院大学中退後、72年に「グレープ」を結成、「精霊流し」「無縁坂」などが大ヒットする。グレープを解散後、シングル「線香花火」でソロデビュー。2001年、初小説『精霊流し』がベストセラーになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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【 SF小説 】 ミクロな世界旅行を楽しめる小説

村上春樹 著 『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 』 著者:村上春樹(新潮文庫)
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 』 著者:村上春樹(新潮文庫)


みなさんはドラエモンを知ってらっしゃいますか?

国民的アニメなだけに、さすがに知ってるよ!
という方が大半だと思います。


その中にでてくる『スモールライト』

たしかスモールライトでか、小さくなる飛行機でだったか、
一度のびたとドラエモンがしずかちゃんの口の中からはいって
つまっているものを探しに行く。みたいなお話がありました。


あのとき私はみながら思ったのが、

「一度はいったら戻って来れないんじゃないかな。」と不安に駆られながら見ていました。

あまりにも小さすぎる世界になると、自分もすごい小さくなるわけだけから
その存在の小ささや危うさにドキドキしてしまいます。


この小説も、そんなドキドキしてしまうような危うい世界感があります。


そして、そのドキドキする危うさと、秘密を暴いていこうとする冒険劇に
どうしようもなく惹かれて、小説の世界に落ちていってしまうのです。


この、小説の中にどんどん引き込んでくれるこの世界感が本当に好きです。
ミクロな世界旅行に行った気分になれる素敵でおもしろい小説です。
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★読み進め安さ      ☆☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・大学生になって、村上春樹さんの小説をはじめて手にとる方
  ・社会人になって、村上春樹さんの小説をはじめて手にとる方
  ・「博士」と呼ばれるような難しいことを日々考えている方々

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 』 著者:村上春樹(新潮文庫)
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 』 著者:村上春樹(新潮文庫)
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<以下アマゾンより引用>
内容(「BOOK」データベースより)
高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する〔ハードボイルド・ワンダーランド〕。静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。

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【 ヒューマン小説 】                                                        子どもの純粋さに惹かれてブランコに乗りたくなる小説

いしいしんじ 著 『ぶらんこ乗り 』
 『ぶらんこ乗り 』 著者:いしいしんじ(新潮文庫)


子どもは本当に純粋なんだと思います。


純粋だからこそ、とっても素敵なこともあるし、時に残酷に見えることもある。


それは、たぶん大人からの目線で見ているからなのかもしれないですね。


でも私はそんな、子どもの何にも捉われてなくて、何にも縛られていない
ピュアさが大好きです。


なんというか、大人がわざわざ理由を並べて言葉を伝えようとするのに
子どもはそれをすっとばして、真っ直ぐ心に届きます。


あまりにも真っ直ぐすぎて、大人にはキャッチできなかったりしますが、
それはそれで、大人がんばるぞ!っていう気にさせられます。


この小説からも、そんな子どものピュアさがどんどんでてきます。


真っ直ぐな目に射抜かれたように、ときに戸惑うようなこともありますし、
ひるんじゃうこともあったんですけど、それはそれ。


子どもの瞳をまっすぐうけとめたいな、って思う小説でした。


※この小説にでてくるお父さんとお母さんの夫婦仲がすっごい素敵です。
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★読み進め安さ      ☆☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・幼稚園から小学生くらいのお子さんをお持ちの方
  ・サーカスにいったことのある方で、動物園も大好きな方
  ・「私地面と平行になるくらいまでブランコこげます!」という素敵な方

 『ぶらんこ乗り 』 著者:いしいしんじ(新潮文庫)
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<以下アマゾンより引用>
内容(「BOOK」データベースより)
ぶらんこが上手で、指を鳴らすのが得意な男の子。声を失い、でも動物と話ができる、つくり話の天才。もういない、わたしの弟。―天使みたいだった少年が、この世につかまろうと必死でのばしていた小さな手。残された古いノートには、痛いほどの真実が記されていた。ある雪の日、わたしの耳に、懐かしい音が響いて…。物語作家いしいしんじの誕生を告げる奇跡的に愛おしい第一長篇。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
いしい しんじ
1966(昭和41)年大阪生れ。京都大学文学部仏文学科卒。2000(平成12)年、初の長篇小説『ぶらんこ乗り』を発表。たいへんな物語作家が現われたと大きな話題に。’03年、第二長篇『麦ふみクーツェ』で坪田譲治文学賞受賞。’04年、第三長篇『プラネタリウムのふたご』が三島賞候補作に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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【 ミステリー小説 】                                                                     疾走しすぎて、もう走れません!orz と思った小説

宮部みゆき 著 『模倣犯1,2,3,4,5』
『模倣犯(1)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)
『模倣犯(2)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)
『模倣犯(3)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)
『模倣犯(4)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)
『模倣犯(5)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)


小学校一年生のときの思い出、それは忘れもしないマラソン大会。


たしか小学校の中のトラックを抜け、裏の校門から抜けて、


学校周辺を一周してくるというコースでした。



何を隠そう、ぴこさんは走るのは得意でしたので、

けっこう自信満々でした。


そして、マラソン大会当日。


勢いよくスタートで飛び出したぴこ。


そのまま、ぐんぐん風をきって加速していき、トラック途中から1位にたちました。


クラスメートの歓声、歓声、歓声。


調子にのってきたぴこはさらにスピードをあげる。


誰もついてこれない快感、先頭を走るという爽快感。
はしりながらも、間違いなくぴこの顔は笑顔だったと思います。


が、しかし。。。



学校を出るころに1位だったぴこさんも4分の1周、半周とするごとに

他の早いひとたちに抜かれていきました。

4分の3周まできたときには、もうへろへろへろへろ。


「いったいどこまでこれは続くんだ、いつ終わるんだ、走るって何?」


というよくわからない考えに至りながらも、なんとか7位でゴールイン。


順位は悪くなかったのですが、どんだけ走らせてくれんねん!

という気持ちは強く残っていました。


そんな、小学校1年生のマラソン大会。


そして、そんな模倣犯。
(宮部さんすみません、いい例えがおもいつきませんでした...orz)


はじめから、物語にどんどん引き込まれ、疾走していくストーリー。


ページを進めるにつれ、巻を進めるにつれ、さらに疾走感を増していく。


3巻ぐらいで、「ど、どこまで続くんや~」と思いながらも不眠不休で走り続ける。


全部読み終わったときには、爽快感とともに熟睡の布団がまっていました。
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★読み進め安さ      ☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・長編ミステリーを一度も読んだことがない方
  ・「コーチ!もう走れません!」といったことがある生徒の方
  ・「バカヤロー!立つんだ!」といったことのあるコーチの方

『模倣犯(1)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)
『模倣犯(2)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)
『模倣犯(3)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)
『模倣犯(4)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)
『模倣犯(5)』 著者:宮部みゆき (新潮文庫)
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<下記アマゾンより引用>

内容(「BOOK」データベースより)
墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。やがてバッグの持主は、三ヵ月前に失踪した古川鞠子と判明するが、「犯人」は「右腕は鞠子のものじゃない」という電話をテレビ局にかけたうえ、鞠子の祖父・有馬義男にも接触をはかった。ほどなく鞠子は白骨死体となって見つかった―。未曾有の連続誘拐殺人事件を重層的に描いた現代ミステリの金字塔、いよいよ開幕。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
宮部 みゆき
1960(昭和35)年、東京生れ。’87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。’89(平成元)年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞。’92年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。’93年『火車』で山本周五郎賞を受賞。’97年『蒲生邸事件』で日本SF大賞を受賞。’99年には『理由』で直木賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



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【 ミステリー小説 】                                             いままでの人生でこれ以上意表を突かれることがあったろうか、いやない小説

    『容疑者Xの献身』 著者:東野圭吾
   『容疑者Xの献身』 著者:東野圭吾 (文春文庫)


正直なところ、わたくし ぴこ としましては、これを紹介しないでおこうと
思っていました。


だって。。。


だって。。。


有名すぎですもん。



こんなに有名になって、映画かもされ、直木賞もとってしまいましたしね。


が、しかし。


やはりいいものはいい! ということで推させていただきます。


私は、この小説は間違いなく傑作だとおもいます。


類稀なる傑作だと思います。



こんなにも、容疑者の心の深さにふれたのは、はじめてでした。



もうでてくる容疑者は東野さんの手の届かないところまで行ってしまったのではないかと
思うぐらい、完成されている気がしています。


なにはともあれ、とりあえず読んでなければ一度は読んでいいと思います。

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★読み進め安さ      ☆☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・最近ミステリー物足りないな~と思っている方
  ・恋愛していて、追いかける側の方
  ・自分は天才に違いないと思っている方

   『容疑者Xの献身』 著者:東野圭吾 (文春文庫)
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<下記アマゾンより引用>

出版社 / 著者からの内容紹介
数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリ
天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか

内容(「BOOK」データベースより)
天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
東野 圭吾
1958年、大阪生まれ。大阪府立大学電気工学科卒。エンジニアとして勤務しながら、1985年、「放課後」で第31回江戸川乱歩賞受賞。1999年、「秘密」で第52回日本推理作家協会賞受賞。2006年、「容疑者Xの献身」で第134回直木賞受賞。同書は第6回本格ミステリ大賞、2005年度の「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」各第1位にも輝いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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【 恋愛小説 】                                               誰かを想う感情にこんなにも色があることを知った小説

 よしもとばなな 著 『ハネムーン』
 『ハネムーン』 著者:よしもとばなな (中公文庫)


いよいよ書くことができました、よしもとばななさんの小説ブログ。


書きたくて書きたくて仕方がなかったんですけども


どこか自分の中で「もう少し、もう少しためとこう」と


なぜかもったいぶっていました(笑)


でも、本当に本当にすばらしい小説がたくさんあるんです。


私ははじめてよしもとばななさんの小説を読んだとき


すごい言葉や感情に色と温度がある文章だな~と思いました。


このハネムーンにしても、


まなか から 裕志への言葉や想いが


春のぽかぽかの日差しのような温かさがあったり、


真冬の雪国のように凍てついて、体を刺してくるような痛みのある寒さが


あったりとして本当に感情を揺さぶられます。


まるで世界の色がすべて明るい色で、
「こんなにも素晴らしい世界にいきられているなんて」
と思えるような多幸感に包まれることもあれば


世界のすべては暗く閉ざされていて、どこにいこうが、
何をしようが、すべては終わりにつながっているというような
絶望感にも似た感情にもなるのです。


本当にすごいです。もうただ、それだけです。

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★読み進め安さ      ☆☆☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・ちょっと頼りないけど、すごく好きな彼氏がいる女性の方
  ・犬が家族の一員になっている方
  ・世の中ってつまんないな~って思った方

  『ハネムーン』 著者:よしもとばなな (中公文庫)

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<下記アマゾンより引用>

内容(「BOOK」データベースより)
世界が私たちに恋をした―。別に一緒に暮らさなくても、二人がたどる道はいつも家路で、二人がいる所はどこでも家だ…。互いでしか癒せない孤独を抱え、剥き出しの世界へと歩き始めた恋人たちの旅立ちを描く。限りない清らかさと生きることの痛みに彩られた静謐な愛の物語。

内容(「MARC」データベースより)
18歳で、戸籍上の結婚をしたまなかと裕志。祖父と愛犬オリーブの死を迎えて、二人は互いでしか癒せない孤独を抱えたまま、むき出しの世界へと歩きはじめる。書き下ろし長編。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。


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【 ヒューマン小説 】                                          プライドを持って働く男の姿を垣間見た小説

  横山秀夫 著 『クライマーズハイ』
 『クライマーズ・ハイ』 著者:横山秀夫 (文春文庫)


男には、必ず持っていなければいけない芯というのがあると思います。


これだけは、譲れない。


そういった強い心意気、気概。


見た目や、自分が過小評価されたことなどで、


憤慨してしまうような、安いプライドではなく、


これだけは守り抜くというプライド。


そういったものがその男の人を輝かせ、
人を惹きつけるのではないかな、と思うのです。


この小説は御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生したことからはじまるお話。
様々な関係の中での主人公の葛藤が激しく、そして濃いです。


とても、とても濃いです。


その字一文字一文字から汗の暑さを感じそうなぐらい濃いのです。
(ちょっと言いすぎかもしれないですけど、本当に濃いです)


自分にプライドを持って仕事をしている人であれば、

いつも自分が何かに試されていることがあると思います。


それが何なのか。


それはこの小説から感じれるかもしれません。

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★読み進め安さ      ☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・プライドを持つってどういうことか知りたい方
  ・小説から男の暑さを感じたい方
  ・サラリーマンをなめんじゃねぇ!と思ったことのある方

 『クライマーズ・ハイ』 著者:横山秀夫 (文春文庫)
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<下記アマゾンより引用>

内容(「BOOK」データベースより)
1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは―。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
横山 秀夫
1957年東京生まれ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒業後、上毛新聞社に入社。12年間の記者生活を経てフリーライターとなる。91年「ルパンの消息」が第9回サントリーミステリー大賞佳作に選ばれる。98年「陰の季節」で第5回松本清張賞を受賞。2000年「動機」で第53回日本推理作家協会賞・短編部門を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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【 恋愛小説 】                                                 頭で考えないで、自分の心の声に耳を傾けようと思えた小説

     中村航 著 『僕の好きな人がよく眠れますように』
『僕の好きな人が、よく眠れますように』 著者:中村航(角川書店)


あなたに好きな人はいますか?


その人と手をつないで一緒に歩んでいけるとしたら。


温かな布団にくるまれて、一緒に笑いあえたなら。


それはどんなに幸せなことなのでしょう。



その時、心で感じ取れている幸せは


決して、頭で考えた感情ではないはず。


それはあなたの心が、体が、全身が


その時間の幸せを感じ取っている。



好きな人の手のぬくもりを感じながら生きていきたい。



純粋にそう思えました。(涙)

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★読み進め安さ      ☆☆☆☆☆
★男性へのオススメ度  ☆☆☆☆
★女性へのオススメ度  ☆☆☆☆

◆できればこんな方に読んでほしい

  ・結婚のことを視野にいれながら付き合おうか迷っている方
  ・「 耳をすませば 」が大好きな方
  ・25歳以上の方で、ここ3年は恋をしていないぞ!という方

  『僕の好きな人が、よく眠れますように』 著者:中村航(角川書店)

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<以下アマゾンより引用>

内容紹介
「好きになることとは、こんなにも巨大なことだったのか」北海道から僕の通う大学院にやってきた、魅力的なゲスト研究員。だが、彼女はすでに既婚者だった…。やがてどうしようもなく抑えられない二人の恋の行方は―

内容(「BOOK」データベースより)
こんなに人を好きになったことはありますか?どうしようもなく惹かれあう僕と彼女。だが、ふたりには恋が許されない理由があった…。『100回泣くこと』を超えた、今年最高のラブ・ストーリー。

著者について
1969年岐阜生まれ。芝浦工業大学卒。会社員を経て、2002年『リレキショ』で文藝賞を受賞しデビュー。04年『ぐるぐるまわるすべり台』で第26回野間文芸新人賞を受賞。著書に『夏休み』、『100回泣くこと』などがある。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中村 航
1969年岐阜県生まれ。芝浦工業大学卒。2002年「リレキショ」で文藝賞を受賞しデビュー。04年『ぐるぐるまわるすべり台』で第26回野間文芸新人賞を受賞。05年に上梓した恋愛小説『100回泣くこと』は各紙誌で絶賛されベストセラーに。著書に、芥川賞候補となった『夏休み』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



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